色筆の記録

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トランスフォーマー ゴースト・オブ・イエスタデイの感想他

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実写1作目「トランスフォーマー」の前日譚として、当時映画のノベライズを手がけた作家による、本編に先立つ物語。それが本作です。

 

今回は本作の感想と、2021年現在までの実写作品との比較・解説をします。

 

 

感想

結論から言うと、一つのTF作品としても、単体のSF作品としても楽しめました

キャラの呼び名も、初代アニメの日本版準拠(コンボイ等)になっており、実写映画から知った人達は違和感あるかもしれませんが、それ以前から彼らを知る人達にとっては、どこか懐かしい気持ちになるかもしれません。

(姿は皆、隕石型に変形するプロトフォームですが)

 

人間パートでも、主な登場人物の心情も含め、こと細かく描写されており、事の経緯が把握しやすい印象です。

ただ、心理描写の情報量が多めなので、人によっては「くどい」と思うかもしれません。

 

 

解説と考察

ここからは実写シリーズとの比較と考察まじりの解説をば。

これに関しては、バンブルビーのスピンオフも含め説明します。

同じく前日譚の6作目「バンブルビー」(以下BB)にて、彼はブリッツウイングに喉(音声モジュール)をやられましたが、本作ではサイバトロン(セイバートロン)星の、タイガー・パックスの戦いで、メガトロンに引きちぎられたことになってます。

 

「BB」のトラヴィス監督が、本作を読んでない・知らないかは不明ですが、最近のTF公式は6作目を正史扱いしているようなので※、どうしても齟齬(そご)が生じることになります。

※本当に正史扱いかは、情報があやふやで判断しかねますが、監督が「BB」を「ジェネレーション・ゼロ」としているそもそも2007年に「BB」の構想自体無い可能性が高いことから、本作より「BB」を優先させたと考えてます。

 

また、本作ではビーは他のオートボット達と共に、アーク号に乗っていますが、この船は3作目「ダークサイド・ムーン」にてセンチネルがいた船と同じ名です。

(こちらは同名の船が複数あるとこじつけることはできますが、当時は「ダークサイド・ムーン」の構想も無かったようなので、その影響かと)

 

さらに言えば、ビーは「BB」にてジャズやラチェット達とは別行動だったので、その時点で矛盾しております。

 

 

まとめ

結局何が言いたいのかというと、本作は「設定を変更した結果、実写シリーズのパラレル」になったことです。(かなりメタ視点ですが)

 

当時は「ダークサイド・ムーン」や「バンブルビー」の構想があったとは考えられませんし、本作はノベライズを担当した作家が、1作目の設定を取り入れた作品です。

 

そのため、どうしても矛盾が発生しやすくなるのだと思われます。

時系列に組み込むとこうなるかと。

 

 1969            1987

・ゴースト・オブ・イエスタデイ(元々ここから1作目に繋がっていた)

 

・           バンブルビー→→ビースト覚醒(?)→→トランスフォーマー

前述した通り、公式は「バンブルビー」の方を前日譚と見なしているようなので。

 

 

 

※あくまで個人の感想・考察ありきなので、異論は認めます。

「ビースト覚醒」にて新設定が加わる可能性もあるので。