色筆の記録

玩具・物好き

衛星型情報参謀

f:id:iropenkun:20210504163948j:plainSS-55サウンドウェーブ(スタジオシリーズ、リベンジ)

今回は、スタジオシリーズよりリベンジ版サウンドウェーブです。

詳細

情報処理能力が高く、ハッキングが得意なディセプティコン。作中では、アメリカの人工衛星に融合・そこから抜き取った情報を仲間に送り、補佐役を務めました。ネット回線に侵入し、地球上のほぼ全ての情報を集めることが可能。

余談ですが、吹替声優の方が次作と違います。

サウンドウェーブとその間者の人間達については、別記事にて言及。ただし、こちらは私の考察多めです↓

iropenkun.hatenablog.com

 

ディスプレイf:id:iropenkun:20211201210209j:plain衛星軌道上とそこから見える地球。

サテライト(衛星)モードf:id:iropenkun:20211025172822j:plain基本は、衛星軌道上からの監視・回収作業は部下のラヴィッジやホィーリー(ウィリー)※に任せているため、劇中は地上でロボットモードになることはありませんでした。箱にある説明にも、「ロボットモードでの行動を確認した者はいない」とされています。※彼に至っては当時の玩具設定によると、威圧に弱かったため脅される形で協力させているそう(そりゃ裏切られる)

ロボットモード(劇中未登場)f:id:iropenkun:20211201205412j:plainf:id:iropenkun:20211201205325j:plainf:id:iropenkun:20211201202738j:plain当時の玩具でもロボットモードはありましたが、そちらと異なりスタジオシリーズでは人型に近い体型です。

間近で見て思ったのですが、この型を基にリデコすれば、スタジオシリーズで5作目の騎士達を再現できそうな気はします。

 

サウンドウェーブバリケードがどこか似た感じがするのは、元々1作目で出る予定だった名残でしょうか。あと、何気に2作目と3作目で目の数が違います。f:id:iropenkun:20211201205603j:plainf:id:iropenkun:20211201205613j:plain

台座

衛星状態等で使います。f:id:iropenkun:20211201202554j:plain

他にも、浮遊感のあるフィギュアの写真を撮るのに便利です。f:id:iropenkun:20211002181549j:plain

 

 (後ろの背景は、セリアの背景シートを使ってます)f:id:iropenkun:20210504164200j:plain総評

 単純に、未登場のロボットモードが見られるだけでもありがたいです。

また、台座の汎用性が非常に高く、これまでの撮影にも何度も登場してます。これまで私には、ポーズ付け用の台座が無かったので、本当に助かります。これでポージングが楽になるだけでなく、より躍動感のある構図ができるので。

f:id:iropenkun:20211202204622j:plainサウンドウェーブ本体の変形は無理があるとは感じますが、変形手順と造形のおかげか、自分だけのオリジナル形態が作りやすいので、「自由度」という意味では悪くないかと。

以上、SS-55サウンドウェーブの紹介でした。では

十年以上かかった無印メガトロン

f:id:iropenkun:20211128180102j:plainSS-46メガトロン(スタジオシリーズ、実写1作目 トランスフォーマー

今回ご紹介するのは、スタジオシリーズ映画1作目の姿のメガトロン。何気に、1作目メガトロンがほぼ新規造形で出たのは、私が確認できる限り十数年ぶりです。

長きにわたり地球で氷漬けだった破壊大帝。フレンジー始め、部下であるディセプティコン勢の暗躍により復活し、オートボットや人類の軍と激突!というのが、1作目のメガトロン。

公式が今も覚えているか不明ですが、1作目の前日譚小説でもわずかに登場してました。↓

iropenkun.hatenablog.com

 

当時の玩具設定によると、この時の彼は「パワーコア」なるものを内包しているらしく、他のトランスフォーマーとは桁外れの性能なんだとか。(なおそれ以降…いや、やめときましょう)

ディスプレイ

最終決戦の戦場と化した市街地と援護に来た戦闘機ラプター。メガトロンを攻撃したラプターの中に、スタスクが混じって攻撃している説なんてのもあります。(初代なら本当にやりかねない…)f:id:iropenkun:20211201180133j:plain

 

ロボットモード

結論から申し上げますと、このメガトロンは1作目と造形が違います。どちらかというと、f:id:iropenkun:20210915235301j:plainトランスフォーマーリベンジ」の小説版の姿が近いと思われます。※この作品のメガトロンはトリプルチェンジャーで、エイリアンタンクとエイリアンジェットの両方に変形するため。

f:id:iropenkun:20211130220504j:plain最初の文と矛盾しますが、このメガトロンはSS-11メガトロン(リベンジの姿)の型を流用しているようで、箱のイラストと見ても、明らかに胸全体の造形が合ってないです。

といっても、それ以外に原作と違いの大きい点は見つからなかったです。また、全身ガンメタルの塗装が施されており、ある意味豪華仕様に。

 

武器

 劇中だと手が変形してチェーンメイスになりますが、こちらは取り付ける仕様に。単体だと、まっすぐ伸びているため長い棍棒のようにも見えます。値段的にもこれが限界だったのか、残念ながら銃火器はありません。

(再現ではないですが、他のキャラと絡めてみる)f:id:iropenkun:20211130220634j:plain

別売りのDOTM版メガトロンの銃を持たせると、劇中らしくなる…と思う。f:id:iropenkun:20210504164348j:plainf:id:iropenkun:20211201003115j:plain

ビークルモード

サイバトロン星(またはサイバトロニアン)モードのエイリアンジェット。地球のビークルをスキャンしてないため、故郷(?)の姿のままになってます。

 顔が完全に収まったことで、劇中やMPMよりもスリムに見えます。あと、若干機首が、初代のサイクロナスビークルモードに似ている気が。 f:id:iropenkun:20211201091930j:plainf:id:iropenkun:20211130214953j:plain実は私、初めて映画でこの姿を見たとき、恥ずかしながらこういう乗り物が実在すると本気で思ってました。今ならドローンをいじれば作れたりしませんかね。総評

MPMの廉価版だと思えば、納得はできます。また、可変玩具としては触った感じだと、予想よりも変形やポーズ付けが楽しめますね。 ツイッターでも述べましたが、どうしても胴体が違うのに目が行きがちですが、玩具としてのクオリティは高いと思います。

「メガプレックス」に見立てて扱うのもありかも。

以上、SS-46メガトロンの紹介でした。では

オフスクリーンの戦闘狂

f:id:iropenkun:20211128100416j:plainAD-28スナール(ムービーアドバンスド、ロストエイジ

今回紹介するのは、私の人生初の実写TF玩具でもある、ロストエイジのムービーアドバンスドシリーズよりダイノボットのスナールです。

玩具や設定のみの劇中未登場、いわゆるオフスクリーン枠で、設定だと「戦闘中のスリルが唯一の幸せ」の戦闘狂とのこと。ブラックナイト版(黒塗装版)は限定品で、入手難易度はそこそこ高そうです。

余談ですが、「スナール/Snarl」は「歯をむき出して唸る、唸り声」といった意味。アニメイテッド版ではトリケラトプス型でした。

 

iropenkun.hatenablog.com

 

恐竜モードf:id:iropenkun:20211129222710j:plainf:id:iropenkun:20211129222801j:plain初代と同じく、ステゴサウルスに変形。

箱の絵では、他の実写ダイノボット同様ガンメタル寄りですが、こちらの色は蛍光色グリーン。片足(ロボットモードだと肩になる部分)に紋章があります。

 

ロボットモード

f:id:iropenkun:20211129204144j:plainf:id:iropenkun:20211129204159j:plain

分かりにくいですが、顔はグリムロックと同じ仮面のようなものは無く、素のまま。

胸は車のボンネットのような形で、背中に複数の羽があるなど、実写ダイノボットとしては異質な姿。f:id:iropenkun:20211129223440j:plain

片足には、恐竜時の頭のダミーパーツがあります。没になった変形機構の名残でしょうか。f:id:iropenkun:20211129094634j:plain

武器

武器は、背中のトゲが変形した三日月斧のような刃と、尻尾を流用したトゲ棍棒。二つを合体させて、長い斧にすることもできます。f:id:iropenkun:20211128100527j:plainf:id:iropenkun:20211128100609j:plain

 宣伝画像によって、刃の向きや持ち方が違うようなので、どのように取り付けるかは、遊ぶ人次第といったところでしょう。f:id:iropenkun:20211128100638j:plainf:id:iropenkun:20211128100655j:plain

 

設定を度外視した実写TFチームf:id:iropenkun:20211028151124j:plain総評

実写ダイノボットでも姿や武器がかなり奇抜で、グリムロック達とは別の感覚が楽しめると思います。難点を上げるなら、少し前に紹介したバーサーカー同様立たせにくいのと、恐竜時にもロボットモードの手が見えてしまうのが残念。ですが、それ込みでも十分遊べるかと。まあ、初の実写TF玩具だけあってどうしても私の思い出補正はかかっているとは思いますが。

以上、ムービーアドバンスドシリーズのスナールのご紹介でした。では

ビークルは違えどかつての戦友

f:id:iropenkun:20211125212832j:plainSS-44WWⅡホットロッド(スタジオシリーズ、最後の騎士王)

時季外れかもしれませんが、今回はこちらを紹介。スタジオシリーズのWWⅡホットロッドです。こちらは、「最後の騎士王」の回想でビー(?)達と共に登場したホットロッドで、現代とはだいぶ姿が異なります。

TLKシリーズのデラックスクラスはあくまで限定品(ロックダウンのリデコ)のみだったので、一般販売されたデラックスクラスのホットロッドは実質今回が初。

 

ディスプレイf:id:iropenkun:20211126204830j:plain回想に登場したナチスとの戦闘シーンとその施設。このロケ地には、ウィンストン・チャーチルの生家でもあったブレナム宮殿にナチスの意匠を施して使ったため、イギリス内では「チャーチルを愚弄している」と批判されたそうです。(Wikipediaより)
 
ロボットモードf:id:iropenkun:20211126204858j:plain型はWWⅡビーと同じで、違うのは顔と色と胴体の造形。WWⅡビー同様、背中のガワが目立ちますが、武器を付ければ軍用バックみたくなるかも。

f:id:iropenkun:20211126205101j:plainまた、イラストには無い模様や、逆にイラストにあったはずの装備が無いのが目立ちます。f:id:iropenkun:20211125213215j:plain箱の説明に、実際の商品と異なる場合があるとは書かれてますが、胴体の造形を変えるなら、せめてロボットモードだけでも劇中に似せてほしかった...。

 
ビークルモードf:id:iropenkun:20211125213243j:plainf:id:iropenkun:20211125213300j:plain
※緑の装甲車は別売りのWWⅡバンブルビーです。
回想では、シュタイア・1500A/01(ドイツ大型軍用乗用車)に変形していたホットロッド。
箱の説明では、ビーとよく似た装甲車に変形していたため、間違われることもあったそう。実際、横の凹凸(おうとつ)の造形が若干異なる以外は、ビーと同じ。 
ただ、古い車両故にライセンスが取れなかったかは不明ですが、玩具では全く別の装甲車になります。調べたところ、ハンバー軽偵察車(別名アイアンサイド)という当時イギリスで生産された装輪装甲車が、この型のホットロッドとビーに近い形状みたいです。f:id:iropenkun:20211126205138j:plainルーフがうまく閉じないのは変わらず…。
 
私の持っている型は、車に変形はできるものの、矢印の部分がうまくはまらないのですが、個体差でしょうか。f:id:iropenkun:20211126205023j:plainf:id:iropenkun:20211126205039j:plain
 
武器f:id:iropenkun:20211126204734j:plain
現代でも使う銃。時間遅延能力はなく、あくまで機関銃みたく扱うようです。f:id:iropenkun:20211126205153j:plainf:id:iropenkun:20211126205224j:plain
説明書にもありましたが、ルーフの台座にも付けられます。
 
別売りのホットロッド(ザ・ムービー版)と絡めてみるf:id:iropenkun:20211125212908j:plainf:id:iropenkun:20211125212925j:plainf:id:iropenkun:20211126205254j:plain総評

WWⅡビーより、若干(?)保持力が上がったとは思いますが、どうしても再現度や変形時の噛み合わせの悪さが目立ちます。とはいえ、当時(作中のWWⅡ)の雰囲気自体はあるので、再現度云々を抜きに玩具限定の姿として見なすか、TLKホットロッドに持たせるための武器目的と考えれば悪くない…はず。

以上、いつもより歯切れが悪いですが、WWⅡホットロッドのご紹介でした。
WWⅡビーとの関係についてはレビューではなく、こちらの記事にて触れています。

iropenkun.hatenablog.com

 

狂戦士

f:id:iropenkun:20211121094720j:plain今回取り上げるのは、「最後の騎士王」(TLKシリーズ)より初登場した、TLK-03ディセプティコン バーサーカーです。

映画の登場時間は数秒ながら、玩具化されることが多い印象。詳細は後程。

実は、私がTF熱を再燃させたきっかけの一つであり、私が初めて塗装したある意味思い入れのあるキャラです。※今回紹介するのはその塗装したのとは別の予備

 

詳細

ディセプティコン バーサーカー

かつて大量殺人を起こした狂暴なソシオパスで、金属生命体収容所内でも厳重に拘束された状態で投獄されている。TRFと結託したメガトロンは彼の釈放も要求したが、その凶暴性を危惧したTRF側が断固拒否したため、代わりにオンスロートが釈放されることとなった。ドレッドボットと同じく、三作目に登場したドレッズのクランクケースに酷似しているが、胸に×印の赤い塗装が施されている点が異なる。(Wikipediaより引用)

また、クランクケースとは血(体液?)の色、背丈(クランクケースの方が体が大きい)も異なるようです。

トランスフォーマージェネレーションズ2018によると、「破壊、ただそれだけに力を注ぐ兵士。ディセプティコンでも彼の暴力性は際立ったもので、彼にかかれば何者も無傷でいられない。あまりに凶暴なため、独房内でも拘束具を付けられている」らしいのですが、私は2018年版は持っておらず、もし現物が手に入ったら確認してみます。※上記は、他の方々のレビュー等を片っ端から見てなんとかわかったもの。

このように、登場時間に反してえげつない設定があり、なおかつ詳しい資料があまり多くない敵のようです。(ドレッドボットやモホークとか「騎士王」のディセプティコンは皆そんな感じ
勝手な考察ですが、敵ボス枠にする予定が敵味方問わず襲いまくるバランスブレイカーになりそうで出番が没になったか、予算の都合で活躍場面が用意できなかったのか、ただ単に開発側がキャラクターの初期資料しか渡されてなかったのどれかだと思います。

f:id:iropenkun:20211122221528j:plain箱の横にRAGING DESTROYER(直訳:荒れ狂う破壊者)の記載。いかにも荒々しい感じが伝わります。イラストには、本編に無かった(?)古代サイバトロン文字のような模様も。

ロボットモード(接地性が良くないので、別売りのサウンドウェーブの台座も使用)f:id:iropenkun:20211121175808j:plainf:id:iropenkun:20211121175832j:plainプレデター」に鬼を足したような見た目。前述したように、クランクケースに似ており(というか同型)、当初公式のミスでクランクケースと間違えられた程。胸の✕印は再現されてますが、両腕や手の指にある血しぶき(?)みたいな模様は本編だと判別できなかったです。おそらく、玩具は箱のイラストやコンセプトアート準拠なのかなと。

f:id:iropenkun:20211122221624j:plainf:id:iropenkun:20211122221811j:plainまた、イラストでは6本指でしたが、玩具化の都合か5本指になってます。似た現象は、スタジオシリーズのクロウバーやクランクケースにもあるので、予算の都合かと。f:id:iropenkun:20211124163805j:plain腕のガワは、なぜか着脱しやすくってますが、元々の仕様かミスかは不明。個人的に、ガワの無い方が再現度は高いかも。

ビークルモード(劇中未登場)f:id:iropenkun:20211123134415j:plain(車体横にディセプティコンの紋章がある)f:id:iropenkun:20211123134448j:plain他のドレッズ型と同じく、シークレット・サービス仕様のシボレーサバーバンに変形。ただ、収容所で拘束された場面しかないのでオフスクリーン(未登場)に。f:id:iropenkun:20211123134626j:plain武器は車体の下に収納でき、横の溝にミサイルのように取り付けることも可能。本編では確認できませんが、このまま直接当てて攻撃もできそうです。f:id:iropenkun:20211123135021j:plainf:id:iropenkun:20211123135037j:plain

(WWⅡ仕様のホットロッドと絡めてみる)f:id:iropenkun:20211123221948j:plain

武器(劇中未登場)f:id:iropenkun:20211122221725j:plainf:id:iropenkun:20220320164711j:plain2本のトゲ棍棒。3作目「ダークサイド・ムーン」で、ドレッズが使っていたものと同じ型の得物のようです。こちらも劇中未登場。設定上は標準装備なのでしょうか(?)。だとしても、TRFに没収されていそう。f:id:iropenkun:20211122221857j:plain説明書には載ってませんが、手に持たせるだけでなく、腕のガワ(ビークルで付ける部分)に装着できます。f:id:iropenkun:20211122221936j:plainf:id:iropenkun:20220205072506j:plainガワを開くことで、逆手持ちも可能。これも説明と違いますが、背中の武器の位置は、下の写真が映画(3作目のドレッズ)準拠だと思います。f:id:iropenkun:20211121175202j:plainf:id:iropenkun:20211121175217j:plain総評

何気に映画で生き延びた(?)数少ないディセプティコンで、設定だけみたらかなり強そうな感じ。また、同型なのもあってかSS版クランクケースより本編に似ているので、その代わりとして見立ても良いかもしれません。(海外でも代役として見立てる人が多い印象)

ただ、玩具として見ると、足の構造もあってうまく立たせにくいのとビークルへ変形する時の噛み合わせが悪いので、そこは一長一短といったところでしょうか。まあ、私が「設定上のみ残る没ボス」みたいな存在が好きなのもあると思いますが。

以上、ディセプティコン バーサーカーのご紹介でした。


5月6日追記:名前が判明していて、存命がほぼ確定(収容されてるとはいえ)なディセプティコンって、もう彼だけなのでは…

バリケードやメガトロンは生死不明だし

おまけ 塗装した方との写真f:id:iropenkun:20211121175350j:plain余談(蛇足)

よく創作や比喩で、狂戦士の意味として使われる「Berserker」バーサーカー。その語源は「Berserkベルセルク(熊の毛で作った上着を着る者、もしくは鎧を着ない者)とされ、また北欧神話の軍神オーディンの加護を受けた、獣のような戦士とされます。f:id:iropenkun:20220120234947j:plain

さらに言うと、オーディンは英語読みすると「Woden」になり、水曜日「 Wednesday」ウェンズデーの語源になったとも。

青目のスラッグ

f:id:iropenkun:20211113234820j:plain

AD-07スラッグ(ロストエイジ、ムービーアドバンスドシリーズ)

トランスフォーマーロストエイジ」、「最後の騎士王」に登場したダイノドット戦士の一人 スラッグのムービーアドバンスド版※をご紹介。

元々持っていたのですが、一度手放してしまったため買い直しになります。

※TLK版はこの型のリカラー(塗装変更)

 

恐竜モード(箱の説明ではトリケラトプスモード)f:id:iropenkun:20211114175403j:plainf:id:iropenkun:20211114175342j:plain

猪(いのしし)のような歯と顔のトリケラトプスアゴにも小さい角が二本生えてます。本編を見ると突進だけでなく、戦闘機を破壊しながら銃器だけ奪うといった、器用な戦法もできるようです。

「~を破壊しろ」という指示には喜んで従う性格で、ドリフトに搭乗されていました。最後の騎士王でも、序盤のみ登場。

設定だとグリムロックのように、口の中に火炎放射器があるそうです。

(画像の炎はアニメイテッドスナールの武器を使用)f:id:iropenkun:20211116204353j:plain

 

後で述べる武器を付けた姿(結構場所取る)f:id:iropenkun:20211114175709j:plainf:id:iropenkun:20211114175735j:plainf:id:iropenkun:20211114175801j:plain

説明書では上の写真のように剣を付けてましたが、それだとだいぶ緩いので無理に合わせなくてもいいかも。f:id:iropenkun:20211114175822j:plainf:id:iropenkun:20211114175836j:plain

f:id:iropenkun:20211114180108j:plain

劇中の恐竜形態やTLK版と違い、玩具やこの箱のイラストでは青目になっています。

※本編では、恐竜時が赤目で、ロボットモードが青目だったはず

 

ロボットモードf:id:iropenkun:20211114175425j:plainf:id:iropenkun:20211114175451j:plain

映画での姿には無いオートボットの紋章があります。

f:id:iropenkun:20211115204050j:plain

スラッグに限らず、実写ダイノボットの玩具は、本編より細身になることが多いです。

 

武器f:id:iropenkun:20211115203932j:plainf:id:iropenkun:20211115203955j:plain

双剣トレイルカッターソード 逆手持ちもできます。説明書にはありませんが、刀身を合わせて、長い棍棒にすることも可能。「スラッグ/Slug」という言葉は、強く打ちつけるの意味もあるので、こちらの方が名前通りかもしれません。

余談ですが、コンセプトアートではモーニングスターも備えていたそう。f:id:iropenkun:20211115204017j:plain総評

劇中再現度はともかく、単純にがカッコいいです。TLK版はどちらかいったら、「聖騎士」のような色合いでしたが、こちらは「警告色」「ネメシスカラー」のイメージ。

強いて難点を上げるなら、ロボットモードの腕の可動がやや狭めなことです。脇に付ける恐竜の前足がどうしても邪魔になっているような…。

ただ、それ込みでも見栄えは良いと思いました。(ホントなんで手放したんだ…)

以上、ムービーアドバンスドのスラッグの紹介でした。では

寂しがりの古井戸

雨の日、夜の街を人が行きかう。その様子を、バスの中から眺める者がいる。

行き先は郊外の田園地帯のようだ。

 

その中のバス停に降りると、その女性は足早に一軒の家に向かった。

彼女がバスで来たのは、まだ自分の車を点検に出している最中だったからである。

この地域では珍しくない、二階建ての旧家である。家の中の居間では、男が一人推理小説を読んでいる。ページをめくろうとした瞬間、先程の女性 香来 久音(かなくおん)がやってきた。

彼女は焦った様子で、読書する男に言う。

「怪異が現れたようです」

 

その男 九木 釼郎(くきじろう)は、特に慌てた様子もなく答える。

「よし、行くか」

本を閉じた九木は、それだけ言うと玄関へ向かう。香来も後に続く。

バンに乗った二人は、怪異のいる隣町へと向かった。

 

同時刻、発生源となっている古井戸のそばに、少年が立ち尽くしていた。この少年は八代 亜門(やしろ あもん)。今の彼の耳には、道路の音は聞こえない。小さな林の中にある古井戸に、ただ突っ立ていた。

正確には、哀れみともとれるような目で眺めている。

 

亜門少年は、昔からこの場所に助け(?)を求められていると、なぜかは自分もわからないがそう感じていた。この文面だけ見たら、もし読んでいるのが恐ろしい・邪(よこし)なものだったらどうするのかと、疑問に思うかもしれない。無論、彼もそう思っていたが、気が付くとここにいる。そんなことが、頻繁ではないが稀にあった。

 

除霊やら封印等その手の知識には疎い亜門が、ひとまず帰ろうと足を動かしたとき、人影が二人がこちらに向かってくる。先程の二人だ。

初めに口を開いたのは香来だった。

「そこから離れて!」

 

彼女の声に驚いた亜門は、慌てて後ずさる。その時、一同の視界に一瞬だけ和服の少年が映った。

 

「大丈夫だ。敵意は感じられない」

九木は落ち着いているが、香来は警戒を緩めない。

亜門はただただ困惑していた。

 

「・・・」

香来が無言で、亜門に手招きする。今のうちに来いということらしい。

彼は小さく頷き、その指示に従った。

 

ぼんやりたたずむ青い少年の霊(?)に対し、九木が接触を図った。

九木の頭の中に、ぼんやりと映像のような場景が浮かんでくる。

 

 

数十分後・・・

亜門は自宅まで送ってもらっていた。

「今回は運良く、敵意の無い者が相手だったから良かったけど、今後この手の出来事に巻き込まれても、責任負えないからね。先に車に戻ってます」

香来は忠告するとその場を後にした。

 

「もし、何か気になることがあったら、まずは私達に相談してほしい。自分一人で乗り込むようなことはしないでくれ」

そう言うと、九木は彼女の後を追った。

 

車内では香来が待機している。その中に九木が乗車すると、こう告げた。

「ついてきたな、あの井戸神」

「え、そうなんですが?」

「かすかに気配を感じる。おそらく、前々からこの家や近所に介入していたんだろう。あの時同様、悪さをするつもりはないみたいだが」

「どうします?」

香来が不安げに聞く。

「明日もう一度、あの井戸に行ってみよう。勿論、許可をとってからな」

 

翌日の昼頃

管理者の承諾を得た二人は、林の古井戸へと向かう。この日は亜門にも同行してもらった。

到着した三人は車から降りて、足早に進む。歩く途中、九木が口を開いた。

「ところで、この井戸には何しに?」

「ここを見てください」

そう言って亜門は、井戸の根元を指で示す。

「ああ、そういうことか。だから、何度も彼に”同行”していたんだな」

九木は昨日、頭に浮かんだ光景を思い出し、古井に向かって言った。

亜門が指したところには、野遊びで使ったであろう草花の飾りがいくつも手向けられていた。